今回は漢方薬と民間薬の違いについて学んでいきます。
民間薬とは?
民間薬とは、古くから民間に言い伝えられ、利用されてきた薬のことです。
ドクダミやゲンノショウコ、センブリなど広く知られているものも少なくないです。
漢方薬と民間薬は同じ?
漢方薬と民間薬はどちらも生薬を利用することで共通します。
そのため、ドクダミを煎じて飲んでいる患者が、「漢方薬を飲んでいる」と言ってしまうなど
漢方薬と民間薬を混同している方が多くいます。
漢方薬と民間薬の違いは?
両者は大きく違います。
一番大きな違いは、使い方です。
漢方薬は医学書に「証」と呼ばれる処方の適応や、分量、服用方法などが記載され、それに基づいて使われています。
それに対して、民間薬は言い伝えなどで広まってきたものです。
「ゲンノショウコは下痢に効く」というように一つの症状を目標に使われます。
細かな分量や服用方法は定められていない場合が多くあります。
さらには、同じ民間薬でも地域によって言い伝えの内容が異なっている場合もあります。
また、使われる生薬の数も、漢方薬は多くの場合複合の生薬を理論に従って組み合わせて使うことに対し、民間薬は一つの生薬を使うことが多いです。
おなじハトムギという植物でみていきましょう。
ハトムギは薏苡仁という生薬名で、麻杏薏甘湯や薏苡仁湯といった漢方処方に配合されて使われれば漢方薬、単独でいぼとりに使えば民間薬となるのです。
患者さんが「漢方薬を飲んでいる」と言っている場合でも、必ずしも漢方薬を服用しているとは限らないので、どのような漢方薬なのか確認していく必要があります。
次は今まで学んできたことにもつながったり、もしくは、重複することもあるかもしれませんが、より深く漢方薬の基礎部分を学ぼうかなと思います。
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