漢方薬の基礎③

医療・薬

今回は漢方薬の煎じ方について学んでいこうと思います。

漢方薬の煎じ方

漢方薬を煎じるときには、通常

  1. 1日分の生薬を約600mLの水に入れます。
  2. 液量が300mL程度になるまで40~50分間煮詰めます
  3. 煮詰め終わったら、熱いうちに生薬のかすをガーゼや茶こしなどでこしとります。

こうしてできあがった液が1日分です。通常、2~3回に分けて人肌程度に温めて服用します。

煎じる際には、生薬をティーバックなどには入れずに直接容器に入れます

煎じる容器は?

  • 土瓶
  • ほうろう
  • ステンレス
  • 耐熱ガラス

などが使用できます。

使用できない容器は?

鉄・銅などの金属容器

⇒生薬中に含まれるタンニンと反応する恐れがあるため使用できません

煎じるための水は?

通常は水道水を使用します。

ミネラルウォーターは、

〇 軟水

× 硬水・・・ミネラルとタンニンが反応する恐れがあるため不可

注意事項

含まれる生薬の種類によって特別な方法が指示されることもあります。

例)

  • カキの貝殻である牡蛎や石膏など、硬くて有効成分の溶出に時間がかかる生薬
  • 麻黄や附子など
    ⇒他薬より先に15分程度煎じておき、その後残りの生薬を加えて規定時間煎じます。
  • 蘇葉や薄荷など精油成分を含んでいる生薬は、長時間煎じると成分が揮発してしまう
    ⇒ほかの生薬を先に煎じて、最後の段階で入れます。
  • 阿膠や膠飴など粘性の高い生薬
    ⇒ほかの生薬を煎じた後にその駅に加えて溶かします。

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