尿検査のまとめとして、尿に異常をきたす主な疾患について、疾患と検査値の関係をまとめました。
代表的な疾患として、尿路感染症(膀胱炎と腎盂腎炎)、結石、糖尿病、尿崩症をあげています。
尿路感染症(膀胱炎、腎盂腎炎)
膀胱や腎盂に炎症が起きると、白血球が尿中に増加してきます。
さらに腎盂腎炎では、糸球体のろ過機能が低下し、蛋白が尿中に出て来ます。
尿結石
尿結石には、
- 腎結石
- 尿管結石
- 膀胱結石
- 尿道結石
があります。
尿沈渣では結石が見られ、膀胱結石や尿道結石では出血もみられます。
糖尿病
糖尿病が疑われる場合、下記の検査値に異常が見られます。
- 尿糖↑
- 尿比重、尿浸透圧↑
- 尿蛋白↑
- 尿量↑
糖尿病では尿中に糖が多く排泄されてくるため、健康な時よりも尿の比重や浸透圧が高くなってしまいます。
また、糖尿病が進行すると、糸球体が障害されて、蛋白が出やすくなります。
これが糖尿病腎症です。
されに、糖尿病では口の中が乾き、大量の水を飲むようになります。
そのため、普段よりも尿量が増量します。
尿崩症
尿崩症は抗利尿ホルモンであるバソプレシンの産生低下、分泌障害により起こる疾患です。
尿崩症になると、トイレ絵の回数が増えてきます。
何度もトイレにいくので、体内の水分が失われ、喉が渇きます。
そのため、のどの渇きを潤すために多量の水分を摂取してしまいます。
その結果、さらにトイレに行く回数が増えるという悪循環を繰り返します。
水分を多量に摂取することで、尿は薄くなり、尿比重は低下します。
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